ヤマイチのタンクヘッドの中でも、33式は群を抜いて象徴的な存在である。
その6本脚は、荒れた地形でもぬかるんだ柔らかい地面でも難なく踏破でき、敵が「まさかこんな場所に、しかも33式ほどの大型機がいるはずがない」と考えるような場所に、平然と姿を現してしばしば敵を驚かせた。さらに33式は、同規模の他のタンクヘッドに比べて全高がかなり低く、そのような場所にも容易に身を潜めることができた。そして何より、その武装は凄まじかった。ひとたび待ち伏せを仕掛ければ、これに対抗できる相手はほとんどいなかった。
33式は製造コストが高く、また速度も遅かったため、実際のところ防衛作戦にしか向かない機体だった。武装自体は強力だったものの、それらも高価で生産に時間がかかるため、支配領の無数の島々の海岸線に沿って広く分散配備せざるを得ず、しばしば敵に対して数で劣っていた。それでも、いざ敵が押し寄せてきたとき、この「蟹」はそのコストに十分見合う働きを見せた。ドゥラマシア群島では、カイゼリア艦隊の侵攻速度は著しく鈍った。彼らは痛い目を見て学んだのである。どれほど小さく不毛に見える島であっても、そこには33式が潜んでいるかもしれない、と。120mm砲も恐るべき兵装だったが、カイゼリア軍が最も恐れたのはそのミサイルだった。ヘイケガニの一斉射が直撃すれば、上陸艇を半ダース沈めることも、通りかかったコルベット艦すら撃沈することもあり得た。
ドゥラマシア群島の戦いにおいては、ブリトニカ艦隊のほうが33式に対してややうまく対処していた。もともと彼らの艦艇は、より機動的かつ回避を重視した行動を取っており、海岸からの奇襲で狙い撃ちされにくかったからである。しかし群島の濃密なジャングルは、内陸での待ち伏せにも非常に適していた。身を隠せる場所があまりに多いため、同盟軍の上陸部隊は、谷筋や草木の生い茂った茂みの一つひとつを慎重に探りながら、ほとんど這うような速度で進まざるを得なかった。こうした上陸部隊は、荒れた地形を進むため、軽タンクヘッドと歩兵を中心に編成されていた。そのような部隊であれば、33式の120mm主砲によってなお壊滅的な打撃を受け得たが、再装填に時間がかかるため、敵小隊の残りが反撃する余地はあった。また、密集した植生のせいで、対タンクヘッドミサイルは目標をうまく追尾できないことも多かった。もっとも、33式はそうした状況も見越して、右腕に20mm多砲身回転砲を装備しており、軽装甲の敵なら瞬く間に引き裂くことができた。さらに車体搭載の7.7mm機関銃が、残った歩兵への対処を担った。

諸元
種別: 中型直接攻撃型タンクヘッド
配備時期: 戦争中期~後期(WC025~35頃)
所属国: ヤマイチ
生産数: 1,184機
乗員数: 6名
主武装:
・120mm砲 ×1
副武装:
・対タンクヘッドミサイル ×10
・20mm多砲身回転砲 ×1
・7.7mmミニガン ×1
装甲厚: 60~115mm
最高速度: 40km/h
全高: 4m
全幅: 11.69m

